2011年は日本株の年になるはずだった。日本の株式市場は6年ぶりに流行の市場となり、東京には珍しく楽観的な空気が漂っていた。 そこへ3月11日の地震と津波が襲い、こうした楽観論を凄まじいパニック売りに一変させた。 それ以降、外国人投資家が好機を捉え、当初の大量売りで急落した株を買ったために株価は多少戻したが、ドル建てで見た東証株価指数(TOPIX)は依然、年初の水準を8.1%下回っている。 これに対して、S&P500株価指数は6%上昇、FTSEユーロファースト300指数は9.5%上昇している。 市場心理がダメージを受けたのは無理もないことだ。また、不透明要因の長いリストを考えると、投資家は今のところ、市場を一層押し上げるような状況にはない。TOPIXはもっと下げると言うトレーダーもいる。 市場を覆う多くの疑問 市場を覆う疑問は多岐にわたる。政府はどうやって復興資金を調達するのか? 間近に迫