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鹿島へ向かう電車の中、2008年度のピューリッツァー賞を受賞したスティーブ・ファイナル「戦場の掟」を読んだ。イラク戦争については、新聞やテレビのニュースを通した表面的な事実しか知らなかったが、この本を読むことでこの戦争が持つもう一つの側面、ひいては現代のアメリカの戦争に対する驚くべきスタンスが如実に浮かび上がってくる。 イラク戦争では、アメリカの傭兵警備会社が政府の受注先として戦争のかなり実質的な部分を担っている。彼らは一般の兵士と違い、イラクの法律で裁くことができないため、イラクの民間人を虐殺しても、危険に対する適切な処置だったとしてあいまいに闇の中に葬られる。彼らはかなり気軽に民間人を殺害してきたというが、そのようなあらゆる犯罪が表面化してこないというのだ。こうした驚愕の事実を、ジョン・コーテという、筆者がたまたま取材中に知り合い、後に拉致されることになる魅力的な若い傭兵の人間像を交叉
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 熟睡してしまうのが怖い――。 そんな経験をする人が、いったいどのくらいいるだろうか。 大学病院の小児科医として約10年。桜井京子さん(仮名、30代半ば)は、自宅にいてもベッドで眠らず、あえて寝心地の悪いソファで寝ている。小児科の中でもNICU(新生児集中治療室)で働く京子さんは、いつ妊婦や新生児が急変して呼び出されるか分からないからだ。緊急呼び出し時に、「万が一、目が覚めなかったらどうしよう」。そんな心配から、熟睡することを避けている。 京子さんは、「人が足りないからこそ、やってみよう」と、あえて激務の小児科を選んだ。朝8時から仕事が始まり、小児外来や病棟の回診をこなす。仕事が終わるのは夜10~11時というのが日常的な労働時間。 病院からの呼
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