原発事故が起きてから7年半。この夏、東京電力が原発の敷地内の写真を載せたクリアファイルを視察に来た人たち向けに販売したことが波紋を広げました。「廃炉も汚染水処理も見通しが立たないのにお土産?」などと批判の声が相次いだ一方で「原発に来たことを忘れない意味でいいのでは」などの意見もありました。福島第一原発や周辺を訪れる人は年々増えて、年間1万人以上に上っています。災害や事故、戦争等の跡が残る土地を訪ねる旅は「ダークツーリズム」と呼ばれます。悲しみの地の“観光”を考えてみました。(ネットワーク報道部記者 田隈佑紀) 東京電力は8月から福島第一原発を視察した人たち向けに、原発構内のコンビニエンスストアでクリアファイルの販売を始めました。 クリアファイルには、廃炉作業が進む福島第一原発1号機から4号機の現在の様子や、従業員らが汚染水を処理した水が保管されたタンクのそばを歩いている様子などの写真が載っ