「自分の名前が言えない」 そんな悩みを抱える人たちがいます。話し始めるときにことばがつかえたり、同じ発音を繰り返したりして滑らかに話せない「きつ音」、100人に1人が症状を抱えていると言われています。コミュニケーションが難しく、いじめにあったりひきこもりになってしまう人も少なくありません。きつ音と向き合いながら、この夏、新たな一歩を踏み出した女子大学生を取材しました。 (映像取材部 大河原恵理子) ことし6月、埼玉県内できつ音の悩みを抱える子どもたちのつどいが開かれました。 およそ100人が集まり、音楽などを通じて交流を深めました。 このつどいの司会に初めて挑戦した女性がいます。 都内の大学生、和智南生さんです。 中学生のころからこのつどいに参加していますが、ことしの春からは運営スタッフとなり、司会をすることになったのです。 「…わち…みなみです」 和智さんには、最初のことばがスムーズに出