就活情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが、サイトに登録した就活生の内定辞退率を企業に販売していたことが物議を醸している。学生の同意なしに人工知能(AI)で情報を分析して、具体的な個人に紐付いた情報を提供していたことが個人情報保護法に抵触するという点が問題となった。 ただ、関係者の間では「リクルートの潜在力からすれば、内定辞退率どころではなく、結婚や転職などの過去のデータから『ある会社で過去に実績をあげた人』や『採用すべきでない人』などいくらでも『企業に有利』な情報を提供できる」との声が上がっている。その驚愕の実態とは――。 約8000人に無断で個人情報を使用 リクルートキャリアは2019年3月から7月末まで、リクナビに登録した就活生の閲覧履歴などから各企業ごとの「内定辞退率」を算定。学生の氏名を特定した状態で、企業側に他の支援サービスと合わせて年400万から500万円で提供