政府は個人情報を本人が管理する仕組みづくりに乗り出す。一人ひとりに「デジタルID」を付与し、行政や金融などのサービスを受ける基盤にする。巨大IT(情報技術)にデータが集中するのを防ぐ狙いがあるが、日本ではマイナンバー制度の普及が進まず、国による個人監視を嫌う風潮がある。セキュリティー確保など課題は多い。近くデジタル市場競争会議(議長・菅義偉官房長官)で提言をまとめ、官民の検討組織を立ち上げる。
暗いトンネルの先にどんな世界が待っているのか。ノーベル経済学賞の受賞者ら3人が口をそろえるのは「元に戻ることはない」。そのうえで“ウィズコロナ時代”に求められるのは、“レジリエンス”だと3人とも言います。それってどういうこと?ジョセフ・スティグリッツ氏、ローレンス・サマーズ氏、それにマイロン・ショールズのことばから考えます。(経済部デスク 飯田香織) 長く経済格差の是正を訴えてきた米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授。世界最大の経済大国アメリカのうちに潜む不平等の問題に早くから光を当て、社会正義の実現に向けて提言してきました。アメリカの経済政策の運営にも携わり、2001年にはノーベル経済学賞を受賞した教授は、「経済が元の状態に戻ることはない」と断言します。 スティグリッツ教授 「多くの人たちが感染するかもしれないと思って、旅行はもちろん、買い物に行くのも仕事に行くのも怖がっている
「近藤大介 北京のランダムウォーカー」と題したこの連載は、普段は毎週火曜に中国を中心とした東アジア情勢に関するレポートを載せ、最後に推薦新刊図書の書評を加えている。だが、今回は特別編として、元政治記者の近藤大介氏と、現在ベストセラーになっている『女帝 小池百合子』(文藝春秋刊)の著者で、ノンフィクション作家の石井妙子氏との120分にわたる緊急対談をお届けするーー。 まさに「虚飾の政治家」 近藤: 新著『女帝 小池百合子』(以下、本書)のご出版、おめでとうございます。まだ発売から一週間なのに、早くも大変な話題を呼んでいますね。7万部を超える勢いで、アマゾンの本の総合ランキングでも、10位前後で推移しています。 前作『原節子の真実』(新潮社刊、2016年)を読んで、これは平成日本における映画人評伝の最高傑作だと思いましたが、今回の新著は、平成・令和日本の政治家評伝の最高傑作ですね。いやあ、腰を
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