人間、理解できることなんて、ほんの少しだ。誰のことだって、自分で分かったつもりになっているだけで、本当のことなど分からない。世の中には、信じたくないが、ひどい悪意が存在する。それは確かかもしれない。それにしても… 秋田の事件は今や格好のマスコミの餌となっていいる。微に入り細に入り、彼女の過去をほじくり出して苦労知らずの「コメンテーター」が偉そうに、コメントしている。彼女の一生のいったい何が分かるというのだろうか。 男が来ると家から娘を閉め出していたと聞いて、サラーム・ボンベイのシーンを思い出した。インドの極貧の子供たちを描いた映画だ。娼婦の母親は自宅で体を売って生計を立て、男が来ると子供は外で待っている。同じ情景が”経済大国”日本でも繰り返されていたのではないのか? ガスもなく、電気のメーターもほとんど回っていなかったという加害者宅を、コメンテーターは生活の匂いが全くない。料理もしないと言