開発中止の危機を乗り越えヒット商品に、「EyeSight」成功の原動力とは:富士重工業 EyeSight 開発担当者インタビュー(1/3 ページ) 富士重工業のステレオカメラを用いた運転支援システム「EyeSight」の販売が好調だ。同社の主力車種「レガシィ」では、新車販売時の装着率が90%にも達するという。ヒット商品に成長したEyeSightだが、今ある成功の陰には開発陣の20年以上にわたる苦闘があった。基礎研究の段階から開発に携わってきた樋渡穣氏に、EyeSight開発の道のりについて聞いた。 自動車が原因となる交通事故を防ぎたい。可能であれば全く起こらないようにしたい――自動車開発に携わる技術者であれば、そういった自動車の開発に思いをはせたことがあるのではないだろうか。交通事故の中でも、自動車同士の衝突事故や人身事故を防ぐ切り札として、自動車メーカー各社が開発を続けている運転支援シス