仕事を辞めると男性は一気に老け込む、と一般的によくいわれますが、「わが家の場合は、母親でした」と話すのは、50代女性のAさん。兵庫県出身で、結婚して現在は高知県で暮らしています。 Aさんのご両親は共働きで、父親が60歳で定年退職。その後、嘱託で働いていたものの、63歳で完全にリタイアし、現役時代から借りていた畑での野菜作りにいっそう精を出すようになりました。 キュウリがとれすぎたからと近所に配り、自家栽培のカボチャの煮付けがうまくできたからと1人暮らしの知人宅に届け、リタイアしたとはいえ、忙しい毎日。 日々の買い物は個人商店を何軒もハシゴし、ゴミの日などには主婦が中心の井戸端会議にも加わる。Aさんが実家に帰って父親と一緒に歩いていたりすると、通りすがりの人が「娘さん、帰ってきてるんやね」「こないだのお菓子、おいしかったわ。ありがとう」などと次々に父親に声を掛けてくる。
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