本当の意味での東京アラート『女帝 小池百合子』 しかし都民にとって本当の意味での東京アラートはこの本だ。 石井妙子『女帝 小池百合子』(文藝春秋)である。帯は「救世主か? “怪物”か? 彼女の真の姿。」 《小池氏には、1992年に日本新党から政界に打って出て以来、幾度となく疑惑の目を向けられる「学歴詐称」疑惑がある。これについて、ノンフィクション作家の石井妙子氏が、小池氏とカイロで共に暮らし、小池氏のカイロ大学生活を誰よりもよく知る元同居人女性の早川玲子さん(仮名)から詳細な証言と当時の手帳や写真などの資料提供を得て取材をし、「小池さんはカイロ大学を卒業していない」との詳細な証言を得た。》(「週刊文春」6月4日号「『カイロ大学卒業は嘘』小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑 元同居人が詳細証言」) 読みすすめていくと、著者が一貫して使っている表現に気づく。それは「物語」だ。カギカッコ付きの。