富山大学付属病院(富山市)は男児の臓器摘出手術が終了した後の15日午後5時半から約45分間、記者会見を開いた。井上博院長が、会見場に詰めかけた報道陣約70人を前に緊張した面持ちで経過を説明。国内初となった6歳未満の幼児からの臓器提供に当たって慎重な判断を重ねたことや、重い決断をした家族の様子などを話した。 「移植でないと助からない患者と、善意で臓器を提供してよいという方がいる。そういう状況の中で、大学病院として移植に協力するのは当たり前のことだと考えている」。井上院長は記者会見で、慎重論もある中での6歳未満からの臓器提供の意義を強調した。 同病院は、脳死での臓器提供自体が初めて。「各種委員会で慎重に検討し、移植を手がけている外部の医師の応援もいただいて問題のないように進めた」と井上院長は話す。院内の「児童安全保護委員会」が児童相談所や警察に照会して、虐待がないことも確認した。 井上院長によ