8日午前10時ごろ、岩手県雫石町の葛根田川上流の沢で秋田県仙北市角館町、農業、鈴木徳夫さん(78)が倒れているのを魚釣りに来た男性が発見し、近くの交番に通報した。通報を受けた岩手県警や秋田県防災ヘリなど約15人が出動して鈴木さんを救助した。 盛岡西署によると、鈴木さんは6月18日から秋田県内の乳頭温泉郷付近にタケノコ採りに出かけたまま行方が分からなくなっており、家族が捜索願を出していた。遭難から20日ぶりに救助された。 秋田県総合防災課などによると、鈴木さんは山で2回ほど滑落して足を痛め、歩けなくなったが、遭難中は持参していたチョコレートやおにぎりを食べて空腹をしのでいた。鈴木さんは衰弱しているものの意識ははっきりしており、命に別状はないという。【浅野孝仁】