3月末、安倍晋三首相自身が議長を務めた「働き方改革実現会議」で、同一労働同一賃金の実現や長時間労働是正など働き方改革実行計画案が示され、法案化に向け政府は厚生労働省の労働政策審議会(労政審)での審議を進めている。準備・周知期間を設け、2019年度にも段階的に施行する方針。大型連休明けに議論が本格化するが、法制化には高いハードルが待ち受けている。 【意義ある一里塚】 4月29日、東京・代々木公園で「第88回メーデー中央大会」が開かれた。あいさつに立った大会実行委員長の神津里季生連合会長は「連合がこれまで取り組んできた長時間労働の是正や同一労働同一賃金の法制化は、意義ある一里塚だ」と訴え、働き方改革実行計画をテコに長時間労働の撲滅、「過労死ゼロ」など長時間労働是正に関する「特別決議」を採択した。 政府は働き方改革に向け、労働基準法(労基法)やパートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法な