このアルバムを聴いた時の感触は、誤解を恐れずにいえばキング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」、もっといえばマイク・オールドフィールド「チューブラー・ベルズ」である。新しい、それも2010年という年にリリースされるアルバムでこれ程までに壮大なスケールを持ち、エキセントリック且つしらけさせない説得力を持ったアルバムが早々に登場することは誰も予想していなかったし、2010年代を生きようとしている音楽ファンからすれば頼もしい。ヒーロー不在を嫌でも感じさせる2009年だったから、尚更である。 遊びごころ溢れる1曲目の、盟友バンドThe Thing(大友良英などと共演)による導入から、2曲目は既にアルバムの核心を突いたような美しい旋律の連続。あぁ、ロックはまた初期衝動を取り戻し、新たな深みに向かっていくのだということを確信させる。 「ロックは死んだ」とか、「昔は面白かったけど今の音楽は面白くな
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