本日発売の「週刊エコノミスト」の連載「視点争点」に矢野の記事「アベノミクスで実質賃金は緩く上昇」(文字数に制限があり、このタイトルになりました)が掲載されています。紙数の関係上、参考文献を載せられなかったので、このエントリーで補足します。 ケインズが「雇用・利子および貨幣の一般理論」で「実質賃金は景気に反循環的半循環的である」と述べたがの1936年。それに対する実証的批判はダンロップとターシスによってそれぞれ1938年、1939年に行われました。当時ダンロップは24歳で、アメリカからケインズの所に留学中。その後、89歳まで生きたダンロップは1998年にJournal of Economic Perspectivesにこの論争(実質賃金は反循環的半循環的か順循環的か)についてサーベイ論文(というか回顧論文?)を書いています。 http://pubs.aeaweb.org/doi/pdfplu