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ブックマーク / font-da.hatenablog.jp (15)

  • メリットがあるから、女性に参政権が与えられたのか? - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    web上で、外国人参政権について議論が起きている。外国人に参政権を与えることに「メリットはなんですか?」と聞いてくる人がいる。そういう人たちへの批判を、id:Prodigal_Son さんがしている。 Prodigal_Son「で、メリットはなんですか?」 http://d.hatena.ne.jp/Prodigal_Son/20091112/1257981327 それに対して、id:meiwakoko さんは「国のメリットになる」場合にだけ、参政権は付与されるという反論を出している。 「つまりメリットは何もないわけですね?」 http://d.hatena.ne.jp/meiwakoko/20091112 ひとまず、両者の議論を横に置いておいて、以下のやりとりを見てみよう。まず、Prodigal_Sonさんの問いかけである。 男子の普通選挙が実施されたのは1925年で、女性解放運動活動家

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  • 勝間和代と上野千鶴子 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    勝間和代さんの「結婚のすすめ(1)35歳独身限界説」*1というブログ記事が話題になっている。はてなのブクマでは炎上状態だが、勝間さん自身は「評判になっています」という認識らしい。さすが、いつでもどこでもポジティブシンキングである。*2 すでに、いくつかの反論の記事があがっている。一つはid:nagano_haru さんの記事だ。非嫡出子差別を指摘し、勝間さんの「結婚ありき」で進める論を批判している。「メリットとかどうのこうのとかは「おまけ」で、「結婚」を現代風にメリットを説明して、『結婚しないと子供は生んではいけない』という価値観を補強している。」という指摘である。 nagano_haru「【勝間和代】35歳独身限界説批判〜結婚しなくいい、同棲しろ〜」 http://d.hatena.ne.jp/nagano_haru/20091106/1257483361 もう一つは、id:yellow

    勝間和代と上野千鶴子 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)
  • 上野千鶴子・辻元清美「世代間連帯」 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    上野千鶴子の「おひとりさまの老後」が売れている。 おひとりさまの老後 作者: 上野千鶴子出版社/メーカー: 法研発売日: 2007/07/01メディア: 単行購入: 13人 クリック: 480回この商品を含むブログ (176件) を見る上野さんは、団塊の世代の女性たちに、自らの貯蓄を子どもに残すのではなく、老後生活へと投資すべきだという。認知症になり、自己決定が難しくなる状態になる前に、介護施設や高齢者向けの賃貸マンション移住することを勧める。上野さんは、子どもから介護されることへの期待をやめ、介護サービスのよりよい消費者になることが必要だという。「おひとりさまの老後」はベストセラーとなった。 その風向きにストップをかけるのが、辻元清美である。辻元さんは、上野さんが主張する「団塊の世代の逃げ切り」は「既得権益の持ち逃げ」であり、若い世代には通用しないという。こうしたロスジェネ世代からの

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  • 女の体で笑うということ - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    1 「女性が一流の芸人になれるのか?」という問いがある。関西に住んでいると、吉興業という会社はとても身近だ。朝から晩まで、テレビでは吉の芸人が出ている。子どものころから、友達のお兄ちゃんやクラブの先輩が「吉のお笑い専門学校に行った」「ライブで漫才をしているらしい」という話を、耳にする。大人になれば、芸人との合コンがあると聞く。「将来は、吉いけるんとちゃうか?」と言うのは、クラスの人気者への褒め言葉だった。 そんな中で、「女は最後の最後まで、裸になれないから、一流の芸人にはなれない」という言葉も聞く。それは、物理的におまんこをさらせないことだけを指していたのではないだろう。いずれ、恋をし、子どもを産んでいく女性は、どこかで「恥じらい」や「常識」を身につけていかなくてはならない。結局、生涯を破天荒に歩める豪胆な男には勝てない。そんな響きも持っていた。 ネット上で、懐かしいような文章を書

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  • 腐女子になったんですが、それが何か? - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    id:usukeimadaさんの以下の記事にブックマークコメントしたら、詳しい解説を求められた。*1 女は腐女子に生まれるのではない。腐女子になるのだ。 アイデンティティ政治についての批判で、よくある論点なので、一応解説しておく。以下の二点が肝要な点だ。 (1)カテゴリーを使用したアイデンティティの語りは、常に誤謬を含む (2)政治的要請に応じ、カテゴリーを使用したアイデンティティ政治がなされる このアイデンティティ政治の問題について、清水晶子のバトラーを論じている部分を引用しよう。 バトラーにとってアイデンティティのカテゴリーが厄介な問題になるのは、何よりまず、我々がそのようなカテゴリーの記号を使わずには生き延びられないからである。アイデンティティ政治の批判的考察として知られる'Imitation and Gender Insubordination'は、その点を明確に示した論考である。

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  • ヤンデレ――少女の「病み」に託されたもの - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    id:amamakoさんが次のエントリを上げている。 相互理解不可能性としての「狂気」を噛み締めて、それでもコミュニケーションをしていく 「ひぐらしのなく頃に」という有名なゲームが題材になっている。私はプレイしたことはないが、*1よく話題に上るので、概観は知っている。amamakoさんは、ゲームのキャラクターの特徴を説明した後、次のような問いを立てる。 このようなキャラクター設定が好かれる背景には、当然「ヤンデレ萌え」というオタク界の一つの流行がある。好きすぎて精神を病み、「狂気」の領域に踏み込んでいった女の子に萌えるというこの欲望。改めて考えてみると、当に最悪最低な欲望だ。 だが、それにしても人は何故ヤンデレに萌えるのか。まぁ、ヤンデレ萌えを語る人間も、その大部分はただ流行りに乗っているだけのにわかバンピーであることは明らかなのであるが*4、しかし一部に気で「ヤンデレ」という属性に囚

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  • 痴漢問題を論じるうえで - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    一応、私がいつも踏まえておいた方がいいと思う前提を書いておきます。 (1)えん罪 なぜか「痴漢被害者vs痴漢えん罪被害者」の構図が生まれ、女性が前者を、男性が後者を代表し、それが「女性vs男性」の構図にすり替わっていくことが多いようです。 痴漢の場合は、関与する当人は「被害者と加害者」です。しかし痴漢えん罪の場合は、「冤罪被害者と司法関係者」です。現在の司法手続きは、えん罪が非常に生まれやすいシステムになっています。とりわけ、代用監獄の問題が指摘されてきました。(http://www.toben.or.jp/news/daikan/q1.html) えん罪は、「女性が声をあげないようにすること」で防ぐべきではありません。判決が確定するまでは人権を守った手続きをとり、慎重に事実を調べていくことで、防ぐべきです。証言の信頼性を疑ったり、監視カメラという発想をする前に、現行システムの改善で防げる

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  • 田山絵里「飯島愛 孤独死の真相 〜プラトニック・セックスの果て〜」 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    昨年、12月に急逝した飯島愛の追悼が出版された。 飯島愛 孤独死の真相―プラトニック・セックスの果て 作者: 田山絵理出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2009/03/20メディア: 単行購入: 3人 クリック: 46回この商品を含むブログ (8件) を見るその死の謎を追求したという触れ込みであり、さっそく書店で購入して読んだ。しかし、ひどい出来である。筆者は入手先も明らかにできないような断片的な情報つなぎ合わせ、ケータイ小説を模したような文体で、飯島さんの心情を代弁する。インスタントラーメンのような悲劇に練り上げ、最後には「純粋な愛さん」と飯島さんを持ち上げ、「彼女は天使になった」と結ぶ。*1筆者は最後に次のようにまとめる。 振り返ると、飯島愛は何度かブログをやめる宣言をしたが、そのたびに彼女の誕生日である10月31日をきっかけに復活した。誕生は彼女にとって特別な日になっていた。

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  • 「日本人」として村上春樹のスピーチを聞く - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    私は、村上春樹が、エルサレムで語った言葉を、「日人」として聞いた。 イスラエルは、国家というシステムを切望する情熱から生み出された。私は、その情熱を持っていない。なぜならば、私は「日人」であることを生まれながらに付与され、特権を享受し、国家に守られて生きてきたからだ。それが当たり前にありすぎて、疑うこともなく育った。システム(壁)の内側の人間である。 村上春樹は、このような「日人」を相手に小説を書く。読者も、村上春樹を「日人」だと想定している。「日人」のコミュニティの中で、「小説家・村上春樹」は存在している。たとえ、村上春樹個人が、日を嫌って移住しても。 村上春樹は、エルサレムで「私は小説家である」と言った。このとき、「日人」コミュニティ内での「小説家・村上春樹」と、エルサレムでスピーチを行う村上春樹は接続される。多くの「日人」は、エルサレムでスピーチする村上春樹を「日

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  • 村上春樹はエルサレムで語ることができるか? - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    id:mojimojiさん経由で村上春樹がイスラエルの文学賞である「エルサレム賞」に選ばれたことを知った。 イスラエル最高の文学賞、エルサレム賞の09年受賞者に作家の村上春樹さんが決まった。受賞選定委員長が編集長を務めるイスラエルの有力紙ハアレツは21日付で、受賞理由について「日文化と現代西欧文化とのユニークなつながりを描くなど、西側で最も人気がある日人作家。読むのはやさしいが、理解するのはむずかしい」と伝えた。 (http://www.asahi.com/culture/update/0124/TKY200901240160.html) mojimojiさんは、2001年に授賞式に出席したスーザン・ソンタグのふるまいを取り上げている。ソンタグは受賞のスピーチでイスラエルを猛然と批判したという。当然、イスラエル側の要人は抗議の意味をもって席を立ち、音を立ててドアを閉めて出ていったという

  • トランスジェンダーとからだ - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    立命館大学で行われていた、ヨシノユギさん企画の「ナルシストランス宣言」の写真展示が、撤去された。それをめぐってはてなで議論が起きているようだ。id:shibuyan730さんが、以下のようにまとめている。 http://www.geocities.jp/rits_queer/(この団体がさんしゃと文のラウンジにポスターを掲示) 趣旨はこういうことらしい http://www.geocities.jp/rits_queer/syosai.html ↓ 1月23日(金)当局と自治会のもと、撤去される ↓ (団体のブログ記事でアジテーション活動起こる。当事者たちのブログ) http://d.hatena.ne.jp/tzetze/20090123/1232712191 http://sukudomo.blog.drecom.jp/archive/192 ↓ はてな界隈で賛成か、反対かちょっとした

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  • 「『萌え』の正体」(「國文学11月号」) - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    國文學 2008年 11月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 学燈社発売日: 2008/10/10メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (15件) を見る 「國文学」が、トチ狂って「萌え」についての特集を組んだので、一応買った。「萌え」というのは単なる流行語*1にすぎないだろうし、数年後にはたぶん「そんなのもあったねえ」とか言われるのだろう。もう「萌え」の話は飽和状態だし、今回の特集もあまり期待していなかった。 ところが、意外と数は面白い文章が載っていた。中でも、田透「『萌え』の行く先――文学は敗北したのか」は印象に残った。田さんは、以下のように文学史をまとめる。 吉隆明ふうに言えば、「大きな物語」=「共同幻想」に自己の居場所を見いだせなくなった70年代後半以降の大衆は、徐々に「小さな物語」=「対幻想」の内部へと入りこんでいった。この「対幻想」の中に「

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  • 東浩紀・北田暁大『東京から考える』*1 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    『東京から考える』を手に取った。近年、期待される若手の人文科学と社会科学の書き手なので、注目を集めただ。ぱらぱらとめくるうちに違和感ばかりが増す。これは、地元情報誌や、フリーペーパーで連載すべき雑文ではないのか。以前、あるMLで批判したチェルフィッチュという劇団の、「三月の5日間」という演劇作品を思い出した。 「3月の5日間」はイラク侵攻までを、東京ですごす若者達の会話を繋ぎ合わせた、コラージュのような作品である。第49回岸田国士戯曲賞も受賞した作品である。若者たちのリアルな言葉を抜き取った作品として、評価を受けた。ところが、現代の若者であるはずの私は、この作品の上演当時、何を言っているのかほとんどわからなかった。渋谷のランドスケープを延々と語る若者のほとんどの単語が理解できなかったのだ。「そこの交差点にマツモトキヨシがあって」という言葉を外国語のように聞いた。当時の私はマツモトキヨシと

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  • 日本記号学会第28回大会「遍在するフィクショナリティ」 - キリンが逆立ちしたピアス(ブログ版)

    記号学会第28回大会 遍在するフィクショナリティ 期日: 2008年5月10日(土) ,11日(日) 会場: 京都大学文学部 (京都市左京区吉田町) 5月10日(土) 14:30‐17:30 シンポジウム・「すべての女子は《腐》をめざす─BLとフィクショナリティーの現在」 http://www.jassweb.jp/2008/04/post_8.html なんかすごいシンポジウムだった。参加料1500円を払って参加したのに、「オヤジ(たち)の猥談」を延々聞かされた。あ、ありえねー。別に目ざさなくたって、このシンポジウムは十二分に腐っていた。悲惨。 真面目に書くと、セクシュアリティについて論じられている、基的な主題についてすら、踏まえられていないトークが続いたという、あまりにもレベルの低いシンポジウムだった。クィアのクの字が登場するどころか、無頓着に「普通」という言葉が飛び交う。私か

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  • キリンが逆立ちしたピアス

    2月は水俣にいました。昨年から、長く滞在するようになり、「調査」という形で質問をして現地の情報を得ることよりも、親しい人たちと近況をお話しする機会が増えました。私はずっとセネガルの話をしていました。 経済発展を心から願い、貧しい暮らしから脱しようとするセネガルの人たちと、高度成長期に公害が起きた水俣の地がオーバーラップして見えることがたびたびあります。いま「環境問題どころではない」という人たちのリアリティに直面して、改めて水俣の歴史に向き合っています。水俣とは何度も出合い直すし、なにかあれば水俣を思い浮かべるけど、私は全然地元の人ではなく、ほかのところに行ってしまう研究者であるということを、今も考えています。 そんな繊細な話はさておき、研究者としてセネガルについて知りたいならば、やっぱりフランス語は必須なのでコツコツと勉強を続けています。やっと「がテーブルの上にいます」と言えるようになっ

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