記者会見に臨むビッグモーターの兼重宏行社長(右)=東京都港区で2023年7月25日午前11時、猪飼健史撮影 中古車販売大手ビッグモーター(東京)で発覚した自動車保険金の不正請求問題が拡大している。創業者でもある兼重宏行社長は26日付での辞任を表明したが、国も調査に乗り出す構えで追及の勢いは強まるばかりだ。不正を事前に把握していた損害保険ジャパンにも疑惑の目が向けられており、騒動が収まる気配は見えていない。 「店長や工場長が水増し指示」証言 問題発覚後に初めて開いた記者会見で、兼重宏行社長は自動車保険の保険金の不正請求など、一連の不正について「今回のことは私の職務怠慢だ。もっと現場に入って確認していれば。経営責任を痛切に感じている」と述べた。 兼重社長は記者会見で、初めて不正を認識したのは6月下旬に特別調査委員会がまとめた報告書だとした。報告書には、2018年ごろ、板金部門の担当本部長(当時