『舟を編む』(三浦しをん著)が本屋大賞を受賞したのが2012年。そのころだろうか、「辞書ブーム」が来たのは。本書は、その立役者のひとり、三省堂国語辞典(「三国」[さんこく]とも呼ぶ)の編纂者が語る、人間関係をスムーズにすることばの作法集。ちょっとした一言で伝わり方が違う。絶妙だ。 NHKの「どうも!にほんご講座です。」やTwitterでもおなじみの著者の飯間さん。ご存じの方も多いかもしれないが、「編纂(へんさん)ってなにするの?」という人は、まず『辞書を編む』という別のご著作からスタートするとよいだろう。 簡単に紹介すると、「編纂」とは、執筆者の原稿をとりまとめて形にして行く行為のこと。「編集」とは異なり、辞書づくりにおいては、世の中で使われ始めた新しいことばを掘り起こす「用例採集」、どのことばを辞書に掲載するかの取捨選択、そして選んだことばの「語釈」を書く作業を行う人、といえる。 改訂版
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