※推奨ブラウザ:Google Chrome / Firefox 行動的禁欲 ヴェーバーによれば、プロテスタンティズム、とりわけカルヴァン派の予定説は、ある種の禁欲を可能にし、それが資本主義の精神へとつながった。だが、ここで疑問がもたれるだろう。禁欲を命じたり、あるいは好ましいとすることは、何も、キリスト教のプロテスタンティズムに限られた特徴ではあるまい。禁欲に高い価値をおく宗教はほかにもたくさんある。プロテスタントのそれは、何が特別なのか。たとえば、仏教の出家者も多くの戒律を与えられ、禁欲を求められる。釈尊は極端な苦行を無意味だとしたが、それでも、厳しい修行、苦行に勤しむ僧は多く、その禁欲の程度はすさまじい。こうした禁欲と、プロテスタンティズムの禁欲には何か違いがあるのか。 ヴェーバーは、プロテスタントの禁欲を特徴づけるために、しばしば、「行動的」という形容詞を用いている。「aktive