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2019年12月3日のブックマーク (2件)

  • 「民意」と「活躍」に要注意?エーコの定義 ファシズムについて

    先ごろ亡くなったイタリアの作家、ウンベルト・エーコは記号論を駆使した小説『薔薇の名前』で名をはせた人だが、政治評論でも予言的な面白い作品を残している。今回は邦訳もある『永遠のファシズム』(岩波書店、和田和彦氏訳)のエーコの言葉から、日の現在を考えてみたい。 ファシズムとは、<一枚岩のイデオロギーではなく、むしろ多様な政治・哲学思想のコラージュであり、矛盾の集合体>だ。 イタリアで始まったムッソリーニのファシスト党という名から、ファシズムは全体主義を指す言葉とみられてはいるが、「イズム」と呼べそうな明確な主義主張も、それを突き動かす存在もないと、エーコは言い切っている。要はコンピューターのCPUのように、それを壊せばすべてが崩れる中央制御がない。 ファシズムとは、まるで脳のように、膨大な数の細胞が複雑につながり一つのネットワークを築いており、すべてを統括する部位はない。私にはそう読み取れる

    「民意」と「活躍」に要注意?エーコの定義 ファシズムについて
    hharunaga
    hharunaga 2019/12/03
    「ファシズムの下で、個人は個人としての権利を持っていない。まとまった『国民』として、それが固まった形で『民意』を持っているとみなされる。実際、『民意』が一つなどということはあり得ないのに、政権はそれが
  • 28  権威の崩壊、民意のリスク 〜 批評家 佐々木敦氏インタビュー|雑誌『広告』

    映画音楽の世界では、いまもアカデミー賞やグラミー賞のような権威あるアワードがあり、日でもレコード大賞はいまだ、年末の風物詩として残っている。その一方で、ミシュランガイドに対してのべログといったように民意による評価が勢いを増してきている。評価の影響力が権威から民意へと移行するなか、その裏側で何が起きているのか。権威と民意、そのどちらとも違う立場から世の中を見つめてきた批評家・佐々木敦さんに、いまの時代における評価の実態と行く末を伺った。 権威の力が弱まったあとに、人々が求めるものとは── SNSやレビューサイトでの評価がブームの火付け役となるいま、昔に比べて権威の影響力が弱くなっていると感じています。それは、権威そのものの力が弱まっているのか、人々がそういったものを信じなくなってきたのか、どちらなのでしょうか。 いまも充分に機能している“権威”もあると思います。たとえば『東大』。「東大

    28  権威の崩壊、民意のリスク 〜 批評家 佐々木敦氏インタビュー|雑誌『広告』
    hharunaga
    hharunaga 2019/12/03
    「メジャーなもの、ポピュラーなもの、あるいは体制、みたいなものがあって、それに対して“アンチ”というか、反対のもの、逆張りをかかげていく、みたいな形はもう限界というかなくなっていくと思う」