7月に開幕する東京五輪の重量挙げ女子で、五輪史上初めて出生時と異なる性別に転換したトランスジェンダーの選手が出場する見通しとなっていることについて、ベルギーの女性選手が「競技が公平でなくなる。悪い冗談だ」と異議を唱えた。ロイター通信が5月31日、報じた。 五輪出場が見込まれるニュージーランドのローレル・ハバード選手(43)は、2013年に性別適合手術を受けるまでは男子として競技。東京五輪に向け同国の代表資格を得るのが確実な情勢という。 トランスジェンダー選手の女子競技参加について、国際オリンピック委員会(IOC)は、15年に男性ホルモンのテストステロン値が12カ月間、一定以下なら認めるとするガイドラインを策定した。 これに対し、ハバード選手と同じ女子87キロ超級のアナ・ファンベリンヘン選手(ベルギー)は、トランスジェンダーのコミュニティーは支持するとしつつ、受け入れに当たって「他者の犠牲」