バター不足が続いている理由として農林水産省が行った説明は「うわべの事情」にすぎない。『バターが買えない不都合な真実』を書いたキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁・研究主幹は、こう指摘する。 ――実は脱脂粉乳の需要に左右されているのですか。 使い道が少なくなった脱脂粉乳がバターの生産量、そして生乳の価格、酪農経営をも左右しているのだ。生乳は遠心分離するとバター(クリーム)と脱脂粉乳(脱脂乳)になる。つまり、バターを造る過程で同時に脱脂粉乳が生成される。それぞれ一定量出てくるが、需要はまちまちだから、普通に生産すれば必ずどちらかが足りなくなる。2001年以前はバターが余っていた。需要の少ないバターの需給均衡に合わせて生産するから、どうしても脱脂粉乳が足りなくなる。そこでかなりの量の脱脂粉乳を輸入していた。 ■ つららの落下が日本の乳製品需給を変えた ──01年から変わり始めた?
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