◎イラク戦争を食い物にし、一挙に“戦争市場”を拡大 ◎殺戮と破壊をビジネスと金儲けの手段にする資本主義・帝国主義の腐敗と野蛮と闇の極致 (1) バグダッドの西方150キロにあるヒートで、現地時間5月8日夕、米軍の業務委託を受けていた英国の警備会社ハート・セキュリティー社の車列が襲撃されて十数人が殺され重傷の日本人一人が拘束されたというニュースが、10日いっせいに報じられた。今回の事件は、イラクで活動する「民営軍事請負会社(PMF:Private Military Firms)」の存在とその大きさを浮き彫りにしている。 この事件で問題となっているハート・セキュリティー社は、99年7月設立のキプロスに本拠をおく民間警備会社とされるが、英国軍の特殊部隊SASの元将校らが設立した民営軍事請負会社である。イラクでは、開戦当初から活動し、さまざまな施設の警備や人員の警護だけでなく、イラク治安部隊の訓練