東本京史 「トラちゃん文庫」 「難波侠客伝」日本最後の侠客、大越龍蔵が悪に立ち向かう! 背中の昇り龍、二の腕のクレマチスを咲かせ男伊達をみせる。 クレマチスは策略の花、さて今日のクレマチスは…… 「毀誉褒貶」とは、褒(ほ)めたり貶(けな)したりすることである。 褒めちぎっていた人が亡くなると、 途端に貶す人を多々見かける。 自分が信用を無くしていることに気づいていない愚か者である。 この小説はフィクションです、実在とは関係ありません。 「毀誉褒貶(きよほうへん)」 2 お捻りを頂いたお客さんにお辞儀をして、 三味線を大事にしまう。 正座してお礼を言う姿に拍手が沸き起こった。 龍蔵が、茣蓙(ござ)の片付けを手伝い暖簾(のれん)をくぐった。ニコニコ顔のお銀が出迎える。 「ご苦労さんやったな、このおっちゃんお金持ちやから、 いっぱい食べさしてもらいな。 そこのおっちゃんは、お店の主人鉄おじちゃ
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