北海道北部・東部の医療の中核を担っている旭川医大病院=北海道旭川市で2020年7月10日午後4時2分、貝塚太一撮影 日本最北の医学部がある旭川医科大(北海道旭川市)で25日、地域の新型コロナウイルス感染者治療の陣頭指揮を執っていた同大病院長の古川博之氏が解任された。背景には14年という異例の長期にわたりトップの座に就く吉田晃敏学長との確執があった。関係者に取材すると、自負心の強い2人が次第に疎遠になり、未曽有のコロナ禍が対立を一気に深めた経緯が浮かんでくる。【横田信行】 文春報道で激震、さらに暴露も 旭川医大病院は北海道のほぼ中央部に位置し、広大な道北・道東の高度先端医療や救急医療を担う。「地域医療の最後のとりで」と自他ともに認める基幹病院に激震が走ったのが2020年12月、週刊文春の報道だった。 11月17日に開かれた同大幹部による非公開の大学運営会議で、大規模なコロナのクラスター(感染