かつてはどの街にも存在し、庶民の憩いの場として親しまれてきた銭湯。そうした下町の象徴ともいえる銭湯だが、かつては東京都内に2,500軒以上あったその数も、現在では約3分の1となる900軒にまで減少している。しかし、その銭湯で背中を流す仕事「三助」に近年注目が集まっている。その昔は銭湯に欠かせない存在だったという三助だが、相次ぐ銭湯の廃業から、現在では日本全国でもただ一人を残すのみとなってしまった。そんな「最後の三助」であり、サントリー「BOSS」のCMにも出演した、日暮里の銭湯「斉藤湯」の橘秀雪さんに密着した。 銭湯の歴史とともに存在し、江戸時代の浮世絵にもその姿が描かれている三助。日暮里・斉藤湯の斉藤さんは「三助というのは本来職業じゃない。本来三助と言われている人というのは番頭さん。番頭さんの仕事は釜たき、温度調整、掃除、そうした3つの裏方仕事を助けている。そういう意味で三『助』。その合