桜が満開となり、花見を自粛するムードが漂っていた東京の桜の名所は7日、大勢の人でにぎわった。 「何もかも自粛していては活力が損なわれる」。桜の下にシートを広げて食事や酒を楽しむ人々からはそんな声が聞かれ、宴会自粛を求める看板を撤去する公園も出てきた。商店街などでは、桜まつりを復興イベントに切り替えて実施する動きが広がりつつある。 ◆昼の宴会 春の陽気に包まれたこの日、ソメイヨシノが満開となった上野公園(東京都台東区)では大勢の花見客が詰めかけ、桜をカメラに収めていた。食事を楽しむ人々も多く、酒を酌み交わすグループもあちこちで見られた。 昼頃、同僚3人と日本酒や缶ビールを飲んでいた川崎市の会社員(58)は「バカ騒ぎはすべきではないが、花見を楽しむのは構わないと思う。全部自粛では日本の経済がダメになる」。埼玉県富士見市の会社員(35)は「本当は夜までやるつもりだったけど、昼の宴会だけにした」と