ハンクはガスを噴出する死体をジェットスキーにして無人島を脱出 ©2016 IRONWORKS PRODUCTIONS, LLC. <孤独なダメ男とピュアな死体のサバイバル物語は「死体がオナラをする映画」> まず断っておくが、死体はオナラをする。それも、そのパワーで海を渡れるほど盛大に。 サンダンス映画祭のプレミア上映でお上品な映画関係者がたまりかねて退場した瞬間から、『スイス・アーミー・マン』は「死体がオナラをする映画」として知られることになった。 実際、この映画では死体がガスを出しまくる。それでもスカトロ趣味まるだしの映画を見て心が洗われることだってある。この映画が立派な証拠だ。 見捨てられた漂流者と、彼の心を癒やすフレンドリーな死体。無人島での奇妙な出会いで始まる物語は、切なくも心揺さぶる「バディ映画」に発展する。設定も荒唐無稽なら、ギャグも下ネタずくめで、観客は唖然とさせられるが、有