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ブックマーク / hiko1985.hatenablog.com (6)

  • 芝山努『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』 - 青春ゾンビ

    『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』(1994)という映画がある。決して出来のいい作品ではない。1980~90年代におけるドラえもん映画の黄金期と照らし合わせてみると、そのストーリーテリングには雲泥の差があると言っていい。おそらく今後もリメイクの対象になることはないだろう。原作者である藤子・F・不二雄も「失敗作」とはっきりと語っているほどで、作品は構成力に欠け、物語の細部の繋がりは曖昧だ。しかし、その不明瞭さが故、今でもカルト的人気を呼び続けてもいる作品でもある。個人的にも妙に心惹かれるものがあって、折に触れて観返している。 現実の世界は、どうしてこんなにつらくきびしいのだろう・・・。 こんな、あまりにもブルージーなのび太の嘆きから物語は始まる。寝坊や遅刻でママや先生に怒鳴られ、ジャイアンとスネ夫にバカにされる。大好きなしずかちゃんにすら冷たくあしらわれてしまう。夢の中では完璧な自分、しかし

    芝山努『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2018/03/29
    これ好きな人は未来世紀ブラジルも好きそう
  • 水曜日のダウンタウン「寝たら起きない王決定戦」 - 青春ゾンビ

    2017年10月11日放送の『水曜日のダウンタウン』の衝撃から抜け出せないでいる。PUNPEEの『MODERN TIMES』発売記念バージョンのOPもグッときてしまうし、冒頭の新企画「リアルスラムドッグミリオネア」もギャラクシー賞候補間違いなし。企画の発想力もさることながら、「見ること」「聞くこと」の”不確かさ”を、重層的に問う構成に痺れた。しかし、その衝撃を吹き飛ばしたのが、「寝たら起きない王決定戦」でのクロちゃん(安田大サーカス)だ。クロちゃん回はいつも凄いが、今回はとびきりだった。あまりに観たことない映像のオンパレードである。泥酔したクロちゃんが眠りにつくまでの姿を収めたドキュメンタリーなのだけども、とにかくおぞましい。「ば、化け物・・・!」「こんな事って・・・」「大チャンス!」といちいち気の利いたコメントを残す仕掛け人小宮浩信(三四郎)の”かわい気”との対比も相まって、クロちゃんの

    水曜日のダウンタウン「寝たら起きない王決定戦」 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2017/10/17
    観てたけど頭の中でサンサーラが3周ぐらい流れてたよ
  • 坂元裕二『カルテット』最終話 - 青春ゾンビ

    『カルテット』がついに終わってしまった。なんたる幸福な3ヵ月であったことだろうか。坂元裕二の最高傑作か否かという判断は観終えたばかりなので留保するが、間違いなく『それでも、生きてゆく』(2011)、『最高の離婚』(2013)という燦然と輝くマスターピースに肩を並べる作品の誕生である。坂元裕二への強烈な愛を叫びながらも、作家としてのピークはもう過ぎてしまったのではないだろうか、と密かに案じていた自身を恥じ、そして喜びたい。『カルテット』ではこれまでの得意技を更に研ぎ澄まし、時代の空気に適応しながら、新しい領域に果敢に突入している。坂元裕二はまだまだ我々の心をおおいに揺らし続けてくれることだろう。さて、最終話ということですが、物語としてのピークは9話で終えていて、まさにエピローグという印象。これまで鳴らしてきたいくつかのテーマを丁寧に再確認しながらも、”永遠に終わらない”という稀有な感覚を画面

    坂元裕二『カルテット』最終話 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2017/03/24
    この回では半田も登場して総ざらいという様相だったのに、四人の親族(元を含め)が全く出てこなかったというところに結構深い意味があるんじゃないかと思ったんだけど、hikoさんはどう捉えたんだろう
  • 坂元裕二『カルテット』9話 - 青春ゾンビ

    家森:別府くん、この映画いつになったら面白くなるの? 真紀:宇宙・・・出てこないですね すずめ:幽霊はどこにいるんですか? 別府:だから そういうのを楽しむ映画なんです 『スターシップ 対 ゴースト』という、2話で登場した『人魚 対 半魚人』に劣らぬB級感を醸し出す映画を観ながらの4人の会話。まさにこの『カルテット』という作品についての自己言及のようである。面白くない人には当にずっと面白くないだろうな。アンチドラマで、登場人物はウダウダと動かず、物語展開はどこまでも不親切で、毎回フェイクな予告で視聴者を惑わしたりもする。8話のラストであんなにも視聴者を揺さぶった「真紀は早乙女真紀ではない」というサスペンスも、開始数分であっという間に処理されてしまう。「誰でもない女ですかね」とまで言われていた真紀の名も”ヤマモトアキコ”とあっさり明かされ、物の早乙女真紀はしっかり生きていて、あまつさえ

    坂元裕二『カルテット』9話 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2017/03/16
    カルテットそのものが宮崎駿オマージュという捉え方か、なるほどなあ
  • 坂元裕二『カルテット』8話 - 青春ゾンビ

    またしても心震えるような傑作回である。8話に到達してもなお、坂元裕二のペンが絶好調だ。例えば、「お義母さん!(駆け寄って)野沢菜ふりかけ」というギャグのようなシークエンス1つとっても、真紀(松たか子)にハグを期待してかわされる鏡子(もたいまさこ)に、同じく別れ際にハグをすかされた幹生(宮藤官九郎)の顔がチラつく。こういった些細な書き込みによって、鏡子というキャラクターに「あぁ彼女は幹生の母であるのだな」という実感が宿るのだ。こういった人間の小さな営みを積み重ねることのできる細部の充足こそが、坂元裕二の真骨頂だろう。穴釣り、冷え冷えの便座、穴の空いたストッキングと、今話においても”ドーナッツホール”のモチーフが活き活きと登場し、物語に華を添える。ナポリタンとブラウス、ナポリタンと粉チーズ、と”赤”と”白”の混ざりあいが提示されたり、すずめ(満島ひかり)にチェロを教えたという”白い髭のおじいさ

    坂元裕二『カルテット』8話 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2017/03/09
    「ワシにもくれ」はジブリだけどあの作品に出演していないからセーフなんだ
  • 坂元裕二『カルテット』6話 - 青春ゾンビ

    カルテットメンバーが一斉に介さない。ほとんどの尺を巻夫婦の回想に費やす異色の6話である。『MOTHER』8話における道木仁美(尾野真千子)の回想、『それでも生きてゆく』7話における三崎文哉(風間俊介)の回想など、この手法は坂元裕二作品においてたまに顔を出す大技である。物語の進行を停滞させてまで語らねばならない過去というのは確かにあるのだ。 おそらくデレク・シアンフランス『ブルーバレンタイン』(2010)を意識したと思われる、壊れてしまった夫婦の時間のプレイバック。小さな声で喋る者同士が、その聞き取れなさ故に互いの距離を詰めていく、という実に瑞々しい恋の始まりが記録されている。真紀(松たか子)の好きなピエトロ・マスカーニのオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』が流れ、幹生(宮藤官九郎)のお薦めの詩集に零れた珈琲が染みている。それを拭き取るための布巾を取りに台所に立った2人がキスをする。まさに

    坂元裕二『カルテット』6話 - 青春ゾンビ
    hinail
    hinail 2017/02/24
    LINEはめんどくさくなって放置してるんだろうなとは思った
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