最高裁は8日、日本IBMによるスルガ銀行の勘定系システムの開発中止を巡る訴訟で両社の上告を棄却し、約42億円の支払いを日本IBMに命じる東京高裁判決が確定しました(スルガ銀行のニュースリリース、 ITproの記事、 時事ドットコムの記事)。 日本IBMが提案した勘定系パッケージ「Corebank」が適合せず、開発中止に追い込まれたわけですが、一審は提案時点で「プロジェクトマネジメント義務」が発生するとして、提案後の費用約74億円の賠償を命じました。一方、二審ではプロジェクトマネジメント義務の発生を要件定義工程完了時の最終合意書締結以降とし、賠償金を約42億円に減額しています。 二審判決では「Corebank」の機能検証が日本IBM側に不足しており、今回のプロジェクトに適合しないことを要件定義段階で判断できなかったこと、そして最終合意時点で開発中止の可能性について言及しなかったことが指摘され