「みんな知らないだけじゃないかな、こんな暮らしもできるってこと」 鹿児島県の離島で、漁業兼農業を始めた30代男性の言葉だ。 日本各地で高齢化が進み、人口は減っている。だがここ7〜8年の間に「4歳以下の子どもと30代」が増えている町村が各地に点在することを前の記事で紹介した。 それも地方都市ではなく、離島や山間地など田舎の田舎。 そこではいったい何が起こっているのだろう? 移住といえばふわふわしたブームにも見られがちだが、実際に若い人たちを引き寄せている地域を訪れてみると、移住支援が進み、素人でも1次産業を始めやすい制度などよそ者を地域社会に受け入れる体制が整ってきている。地域側もひと昔前とでは事情が違い、不便な場所ほど移住者に頼らざるを得ない。子育てしやすい環境と、大自然と、やり甲斐の感じられる仕事。それらがうまく揃ったところに若い人が増えている。 林業で自立できる道を用意し20〜30代が