群馬県太田市が、放置自転車対策業務にかかったコストを試算したところ、放置自転車を1台撤去するのにかかった総費用は平成19年度で約4万円、20年度の推計値でも約3万7000円かかっていたことが分かった。市では「撤去には多額の市民の負担がかかることが分かってもらえると思う。放置はぜひともやめてほしい」としている。(高梨美穂子) 同市では平成12年度から民間シンクタンクと共同で毎年度1項目を選んで行政コストを試算。これまでに「住民票発行業務」「図書館業務」などの試算を行ってきた。20年度は、東武線太田駅高架下に市営駐輪場ができたことや、市条例で同駅周辺を自転車放置禁止区域にしたことから、放置自転車の対策コストを試算対象に選んだ。 市行政経営課によると、試算は、市職員などの人件費や警備などの委託料などに加え、駐輪場建物の減価償却費、駐輪場を別用途で使った場合に得られるはずの「機会コスト」なども