第3回目、最後の「平成展」は今まさに現在進行形で終わりを迎えようとしている2010年〜2019年の10年に関する展示を行う。 ポップカルチャーが「文化」として認められるようになった90年代と00年代。しかし最後の10年はそんなポップカルチャーがこれまで積み上げてきた歴史や文脈に断絶が起こるほどに状況が一変した。 虚構の衰退と、新しい物語 その大きな理由の一つが2011年3月11日に起こった「東日本大震災」だろう。 日本は戦後以来、経験したことがないような大きな災害とそれに伴う悲劇を経て、過去の20年で肯定されつつあった個人がバラバラに生きること、自分の思想で考えることから転向し、一致団結することの快感を覚えた。 同時に、これまでのポップカルチャーが持っていた虚構的な想像力よりも、YouTuberやブロガーをはじめとする”インフルエンサー”たちが発信する、実益的で即効性の高い言説や価値観が強
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