長時間労働がメンタルヘルスに悪影響を与えるといわれるが、残業自体ではなく、長時間労働による睡眠不足と不規則な食事がメンタルヘルスを害していることが、東京医科大学精神医学分野の渡邉天志医師、志村哲祥医師らの研究で明らかになった。 その結果、長時間労働は心身のストレス反応に直接影響しないことが分かった。しかし、長時間労働が食事の不規則さや睡眠時間の短縮を招き、それらがうつや心身のストレス反応を引き起こしていた。 研究グループは労働時間の短縮が実現しても、睡眠不足や不規則な食事が続けば症状が改善しないが、長時間労働が続いても睡眠時間が確保され、食事が規則正しく摂取できれば、メンタルヘルスへの影響を限定的な範囲に抑えられるとみている。 ただ、今回の研究では因果関係の証明はできていない。研究グループは後続の研究で因果関係の解明を期待している。 論文情報:【International Journal
月間10万人が読んでいるCoral Insightsのニュースレターにご登録いただくと、Coral Capitalメンバーによる国内外のスタートアップ業界の最新動向に関するブログや、特別イベントの情報等について、定期的にお送りさせていただきます。ぜひ、ご登録ください! 本記事は豊田菜保子さんによる寄稿です。豊田さんは、楽天をはじめ、国内外の企業で人材育成やダイバーシティ推進を専門としてきました。現在は、スタートアップや起業家人材の支援プログラムを主に自治体と協力して企画・運営する傍ら、スタートアップやテック企業向けに「人」「チーム」「コミュニケーション」に注目した研修やアドバイザリーを提供しています。 スタートアップ起業家は、事業のため、顧客のため、投資家のため、そして何より家族やチームメンバーのために毎日戦っています。次々と生じる課題から逃げず、「やるべきこと」が山積みでも優先順位をつけ
メンタルヘルス不調という「心の病」は、IT業界が抱える、解決の糸口が見えない根深い問題──。そうした厳しい現実を改めて浮き彫りにするアンケート結果が出た。この問題から目を背けないためにも、結果をきちんと検証したい。 今回の「ITpro会員100万人に聞く!ICT大調査」ではメンタルヘルスについて質問した。すると1週間のアンケート期間中に、これまでで最大の583人から有効回答を得た。メンタルヘルス問題に対する関心の高さがうかがえる。回答者の約60%が40~50代であり、中間管理職(ミドル)層の問題意識が高いのも特徴だ。 最初に結果を要約すると、こうなる。 「回答者の約40%がメンタルヘルスに不調を感じ、多くの人は5年以上も前から慢性的に苦しみ続けている。だが不調を感じる人の約70%は、上司や人事部門に相談できず、悩みを抱え込んでしまったまま。メンタルヘルス不調の主たる要因には『マネジャーの能
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