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ブックマーク / blog.szk.cc (5)

  • 体感消費とは何か

    消費というものに着目したときに、この数年の間に起きている現象はとても興味深いものが多い。一方に目をやれば訪日外国人の旺盛な消費意欲やハロウィンなどのイベント消費があり、他方では「若者の消費離れ」だとか「ミニマリスト」のように、消費しないことが現代の特徴に挙がる場合もある。もちろんどちらも現代のいち側面を表しているのだろうけれど、消費するにせよしないにせよ、その背後にどのようなメカニズムがあるのかは、あまり取り上げられることがない。 自分自身はこの数年、消費社会論を軸にしながらテーマパークやショッピングセンター、観光、といった対象を扱ってきた。こうした消費は、近年「コト消費」などと呼ばれ、モノの消費ではなくて体験が消費価値の中心になっていると言われている。僕としてはその背景に、ネットで情報があふれるようになったことで、行かないと分からない、体験しないと分からないことを消費するマインドが顕在

    体感消費とは何か
  • 意味なんてもう何もないなら

    20代の頃、一年の終わりには大きな意味があると思っていた。少なくとも自分自身を振り返り、一度死ぬような気持ちになって、年明けともに生まれ変わるような死と再生の儀礼として、年越しを考えていた。だから毎年末のブログもそうだけど、「こうすると決めていること」のメニューの中で年越しは大事な行事だ。 とはいえ昨今では、その「節目」が曖昧になりつつあるな、と思う。仕事の山場を超えるのは年明けから1月末だし、手帳の切り替えは秋、税金の締めは年末だけど年度の始まりは春、と、一年をどこで区切ったものだか分からない。そもそも毎日のように送られてくる卒論の原稿を添削する年末年始に、「一年の我が身を振り返る」なんて余裕がないことは明らかだ。 そういうことを承知のうえであえてこのタイミングで区切るなら、今年はいろんなことで自覚的に新しいことをしてきたなと思う。マネジメント仕事が増えてきたこともあって、昨年からEve

    意味なんてもう何もないなら
    hiroomi
    hiroomi 2016/03/23
    "一年をどこで区切るか、どこで締めてどこで始めるかなんていうのは、それこそ自分で決めればいい話なのだけれど"自身の認識をどうするか。見えたままにするのか、テトリスを狙って4段落ちにするか。
  • イノベーションとボトルネック

    もう先月の話になるのだけど、名古屋方面に出かける用事があったついでに、以前から気になっていたトヨタ産業技術記念館に足を伸ばしてみた。もともとは豊田紡績の工場があったところに、その外観を活かしながら作られた紡績と自動車の技術史を展示するミュージアムだ。こういう企業博物館を見るとつい「この人たちの雇用ってどうなってるんだろう」というのが気になってしまうのだけど、社の皆さんも研修で訪れるという中の展示はとても示唆に富むもので、解説の方のお話にも聞き入ってしまった。気づけば当初の予定を超えて何時間も居座ってしまったにもかかわらず、それでも自動車の方は駆け足になってしまったので、また時間を見つけて行きたいなと思う。 時間をってしまった最大の原因は、ちょうど紡績技術のイノベーションと産業革命について考えていたところだったので、そのヒントになるような展示がたくさんあったからだ。世界史の時間に習ったと

    イノベーションとボトルネック
    hiroomi
    hiroomi 2016/03/23
    "ところが蒸気から電力への動力の変化は、生産工程そのものを変化させる不連続なもの"出来たなら短時間でとなるので、オンデマンドなのか、手間掛けて「はい」どうぞなのか。組み合わせでどうにでもなるか。
  • 「スマホ依存」に対する誤解

    信州大学の入学式における、山沢学長のスピーチが話題になっている。先行する記事で「スマホやめるか、大学やめるか」の見出しとともに 山沢学長は、昨今の若者世代がスマートフォン偏重や依存症になっている風潮を憂慮。「スイッチを切ってを読み、友だちと話し、自分で考える習慣をつけ、物事を根から考えて全力で行動することが独創性豊かな学生を育てる」と語りかけた。 と報じられたのが原因だ。この記述だけでもちょっとまずいな、と思っていたのだけど、全文を読んでみて、その思いが確かになった。なので、この件について手短に。 まず、全文が出たことで「やっぱり言ってることはまともだった」という感想が多いことについて、僕も異論はない。最初から「大学でスマホを禁止する」などと言っているとは思わなかったし、入学式のスピーチでそんな極端なことを言うはずもないだろうと思っていたからだ。 だが問題なのは、「スマホ依存症」に対す

    「スマホ依存」に対する誤解
    hiroomi
    hiroomi 2015/04/06
  • 脱・個人所有の時代は来るか

    昨年はあまり目立った活動はしていないのだけど、ウェブや雑誌でインタビューを受けたり、企業の内部セミナーで喋らせてもらったりと、仕事そのものはたくさん受けていた。執筆も、発表されたものでチキーダとの共著や思想地図β、そしてまだ刊行されていないものなども何か書いていて、まあ単著を出さなかった年としては例年並みの忙しさだったはず。ただ体調を崩したりしていたこともあって、後半は遅れた仕事を巻き戻すだけで精一杯になっていたのも確か。ずいぶんとブログも書かなかったので、いくつか去年やった仕事の話でもまとめておこうかな。 某自動車メーカー絡みでは、「若者のクルマ離れ」をネタに喋らせていただいた。もちろん僕が喋るので、「なぜ若者はクルマを買わないか」について喋ることはない。むしろ、「誰もが一家に一台のクルマを望んだのはなぜだったか」について解説することを通じて、もはやそれが当たり前ではなくなった時代に、

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