松屋銀座で開かれる 「追悼 赤塚不二夫展」のポスターですね。 祖父江さんは、竹書房から出ている 文庫版の『天才バカボン』の ブックデザインをされて、 今回の展覧会でも 会場デザインをされるんですよね。
大向うの「大」は、立派なという意味の 「大」なんだそうです。 と私が言うのもへんですが(笑)。 まあ、「大相撲」の「大」といっしょだと。 見る目のあるお客さんが いちばん向こうの席にいるから、 その「向う」に「大」をつけて 大向うと呼ぶようになった、と。
『天才バカボン』をはじめ、数々の 名作マンガを生んだ 赤塚不二夫さんが亡くなって、一年。 一生をかけてギャグをやりきった赤塚さんは、 実際には、どんな方だったのでしょうか。 『天才バカボン』文庫版のブックデザインを担当し 松屋銀座の「追悼 赤塚不二夫展」の 会場デザインを担当される祖父江慎さんに お話をうかがいつつ、 バカボンの世界に近づいてみたいと思います。 そういえば、トキワ荘時代の未現像フィルムが いっぱい出てきたんです。 赤塚りえ子さんが見つけたんですが、 今回、それをプリントしてみたらすごくって。
ひょんなことから、江戸川乱歩の曾孫、 という青年と知り合いになりました。 すこし前まで、ひいおじいちゃんが暮らした家に 住んでいたという彼は、 「蔵がありましてね、暗くて、いやだったんですよ‥‥」 とおっしゃるのですが、その蔵って、もしかして、 「幻影城」と呼ばれていたあの蔵ですか?! 「ハイ、そのようです」 あわわわわ、その蔵、ぼくらにも見せてください! というお願いを快諾してくださり、 住んでいた家に招いてくださることになりました。 乱歩ファンの鈴木慶一さんを団長に、 写真家の菅原一剛さんがカメラを手に探検します。 案内は、その青年の父上、つまり「乱歩の孫」である 平井憲太郎さんです。 夏休みの、おじさん少年探偵団のちいさな冒険、 いっしょにおたのしみください。
Lesson406 いきやすい関係 「生きづらい」と感じる人が多い世の中で、 もうちょっと、「息のしやすい」「生きやすい」環境に、 自分のまわりをできないものか。 そんな問題意識をこめて、きょうは、 「いきやすい」居場所について考えてみたい。 「行くも仁義。一次会だけでも顔をだしなさい」 社会人になりたてのころ、 よく母から注意をうけた。 人見知りなのだ、私は。 よその人がうちにくると、ぷっ、とふてくされて 2階の自分の部屋に行ってしまうような子どもだった。 ちいさい子どもにとって、 あまりよく知らないおばさんと話すのは、 おもしろくない、をとおりこして苦痛だ。 はやく、この知らないおばちゃんが帰って、 母と姉と私だけのいつもの楽しい時間になればいいのに といつも思っていた。 姉は正反対で、 いつ、どんな人がきても、嫌な顔ひとつせず、 わけへだてなく社交した。 だから、なにかの集まりにいっ
横尾忠則さんの展覧会 「冒険王・横尾忠則」は 2008年6月15日までは世田谷美術館で、 6月27日から8月24日までは 兵庫県立美術館で開催。 横尾忠則さんのオフィシャルサイトは こちらです。
Lesson394 人を説得する力――2 聞けない人 説得について、読者からこんなメールをいただいた。 今日、夜11時頃にバスに乗ったのですが、 私のすぐあとにサラリーマンの人が入ってきました。 すると、後ろから大きな声で怒鳴りながら、 おじさんが追いかけてきたのです。 「おまえ、逃げんじゃねえよ! いい加減にしろよ!」 バスのタラップをあがって、 サラリーマンの腕を掴もうとします。 どうも道でぶつかったか何かの拍子に サラリーマンが 軽く悪態をついたことに 腹を立てているようでした。 突然のことに、私は驚きながら、 どうすればおじさんを「説得」できるか、 ぐるぐる頭をめぐらせました。 「暴力はやめてください」 「周りの人にも迷惑ですから」 そんな言葉が頭に浮かびましたが‥‥ (みなみ) さて、このあと読者のみなみさんはどうなったのか? それはあとでお知らせするとして、 今日はまず、「説得
<素晴しき「一本化」?> 多重債務者ということばを聞いたことがあるだろ。 あちこちあちこちから、借金を重ねてさ、 どこの誰にどれくらい借りていて、 利息がいくらで、それぞれの返済日がいつ‥‥ っていうようなことがな、 管理できなくなっちゃうんだよ。 もうさ、返した金まで忘れちゃってたりしてね。 そこに「借金を一本化しませんか」という人が現れるのよ。 ぜんぶの借金をさ、代わりに返済してくれるんだってな。 「わたしが、ぜんぶキレイにいたしました、と。 これで、全体の借金が見えたでしょう。 うちにだけ、確実に返してくれればいいんです。 あとは、努力です。お仕事がんばってください」とね。 実にわかりやすい仕組みに変えてくれるんだなぁ。 あちこちに借金が重なっていて、 「なにがなんだかわからなくなっちゃってる」 人にとって、 この「一本化する」ってことばは、 うれしい響きに聞えると思うよー。 借金が
先日、「ほぼ日」のみんなで 『淀川長治の名画解説』(DVD)を 観たんですよ。 すばらしかったです。 「ほぼ日」のコンテンツは タイトルのすぐそばに 「こういう内容ですよ」ということが わかるような短いリード文を つけているんですけれど、 ぼくたち、それを「ヨドガワ」って 敬意をこめて、呼んでいるんです。 もちろん淀川長治さんの 「日曜洋画劇場」の解説がヒントです。 淀川さんのだれにでもわかる平易なことばで 「よし、じゃあ観てみよう!」と 思ってもらえるような解説は、 ぼくたちのお手本なんですよ。
<ものを知らない人間の告白> 「イトイさんは、いろんな人と対談したり、 インタビューをしていますが、 難しい話から、いまどきの話まで、 たくさんの知識があるから、 いろんな人の話し相手ができるんでしょうね」 というようなことを、たまに言われるので、 営業的には「ふふん、そうです~」と ごまかしておきたかったのだけれど、 そういうごまかしはすぐにバレると思ったので、 答えになるかどうかわかりませんが、 ものを知らない人間の告白を、 ここにお届けいたします。 「そんなことも知らないのか?」と、 誰でも、誰かに言われたことがあると思う。 そうだ。 そんなことも知らないのだ。 「そんなことも知らないのか」と、 誰かが怒っているときには、 たいていそこに「そんなことも知らない」人間がいる。 たとえば、それがぼくだ。 おそらくは、それがあなただ。 ぼく自身のことで言えば、 ほんとうに恥ずかしいくらい「
Lesson350 断らせる知恵 人を誘うときに、 わたしが気を使うのが、 いかに相手が断ってもいいように誘うかだ。 どういうことかというと、 立場や状況によってチカラ関係が生じている 場合がある。自分でも気づかずに。 たとえば編集者さんをライブに誘うようなとき、 自分としては、きっと相手の感性で こういう音楽好きだろうな、と 純粋な気持ちで誘うのだけど、 もしかしたら、むこうは、編集者と書き手、 「断ったら仕事にさしつかえるかも」 とおもい、無理してつきあってくれるかもしれない。 いかに断りやすい雰囲気をつくれるか。 これがなかなか難しい。 先日も、四苦八苦しながら、 そんなメールを書いていたら、 しだいに「怒ってんのか?」というような文章になり、 しまいには、読んだ相手が 「誘いたいの、誘いたくないの? 私に来てほしくないわけ?」 と思うような、みょーな文面になってしまった。 読者のK
Lesson372 細部が息を吹き返すとき 大学で表現の授業をしていたときのことだ。 「この学生はどうして1から10まで ぜーんぶ言おうとするんだろう?」 男子学生が、 さっきから前にでて、えんえんと サッカーの話をしている。 といっても、 とくにテーマがあるとか、 メッセージがあるわけではない。 自分がいついつ、 どこどこでサッカーをやってきたか、 いわば「履歴書」だ。 小学校のときサッカーをやりはじめて、 それからどこそこに移ってサッカーをやって、 次に進むとき、 どこでサッカーをやろうかと迷ったが、 結局どこそこでサッカーをやることに決め‥‥、 ただただ、ぼくとつと自分の足跡を話している。 その授業では、 「自分という人間を初めての人に伝える」、 いわば自己紹介というテーマで、 学生が1人ずつスピーチをしていた。 めざすのは、 「ささやかでもいい、 人がどう思ってもいい、 自分が本当
ほぼにちわ! きょうから始まるこのコンテンツでは、 江戸東京博物館で行われた 橋本治さんとdarlingの公開対談、 「源内の実像を探る!」を、 ほぼノーカットで! 全11回にわけて、 お届けしていきます。 執筆活動に多忙をきわめる橋本さんが、 人前に姿をあらわすのは、 この日、なんと5年ぶりだったといいます。 約1時間半にわたり、約500人を前に行われたこの対談、 話はこの日のテーマである平賀源内を軸にしながらも、 あっちに飛び、こっちに飛び、遥か彼方へ行ったかと思えば ぐる~~~~っと回って、 また源内に戻ってきます。 「平賀源内って、あんまり好きじゃないんだよね」 という橋本さんから、 どんなお話が飛び出すでしょう!? 橋本さんの饒舌とスリリングな話の展開を、 どうぞお楽しみくださいね。 なお、このコンテンツは 週に1~2回のペースで更新していきます。 どうぞ、最後まで、おつきあいく
ほぼにちわ。 10年目を迎えた2007年6月6日、 ご存じのように、ほぼ日刊イトイ新聞は トップページを全面的にリニューアルしました。 創刊以来、9年続いていたページを すっきりリニューアル! したわけですが! そこには、深刻な問題から愉快な出来事まで、 さまざまな紆余曲折があったのです。 なにせ、まるまる2年近くをかけた 長い長いプロジェクト。 せっかくですから、その経緯をここに 記しておくことにしました。 なんといっても、 書かないと自分たちが忘れちゃいますから。ね。 立ちふさがったいろんな問題や、 いただいたたくさんのご意見、 発見した事実や、悩んだすえの解決策などを、 覚えておかなきゃ、もったいない! というわけではじめさせていただきます! 「ほぼ日リニューアル物語」! 担当は、リニューアルプロジェクトの 進行を務めました、私、ナカバヤシです! どうぞ、よろしくお願いします。 さて
Lesson364 知ってないと恥ずかしい「お願いの常識」 たとえば仕事で人に何か頼む、 PTAで講演会の担当になって講師を呼ぶなど、 社会に出たら「お願い」は避けて通れない。 なのに、おっかしいなあ、 どうして私たちは、学校を卒業するまでに、 きちんとした「お願い」のしかたを 教えられてないんだろう? 先日もこんなことがあった。 夜遅く、 まったく知らない人から「講演」の依頼の電話があった。 その人は、あいさつもそこそこにこう言った。 「10月4日は空いてますか?」 はっ??? と絶句する私に、 その人は、こうまくしたてた。 「明日までに、企画をあげなきゃいけないんですよね。 いま企画書を書いてるんですが。 クライアントの方で、 あらかじめ講師のOKを もらっていることが条件なもので‥‥。 で、10月4日は空いてますか?」 こんな依頼で、「はいはい」と受ける講師がどこにいよう。 受けると
大森さんが仕事をはじめた時代、 「歌を仕事にしている人」と、 「コマーシャルの歌をつくる人」は別でした。 大森昭男さんがやったことは、 その「歌を仕事にしている人」を CM音楽の世界に連れてくること、でした。 ちょうどその時代、 「ハイ、コマーシャルでございます」 じゃないものを必要とする、 たとえば資生堂のような企業が出てきます。 雰囲気をつくること、イコール、 コマーシャルをつくること、になりえるし、 商品を直接的に紹介するような 「ためにする」歌じゃなくても、 CMソングになる、 ということに気づきはじめる。 企業がそれを受け入れるようになっていったんです。 大森さんの40年の歴史は、 そのまま日本のポップスの歴史にリンクしています。 あなたのリスペクトするあの音楽家も、 きっとこの本のどこかで 大森さんと出会ってる場面があるんじゃないかな。 (糸井重里) ON・アソシエイツは、19
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