これまで介護の研究法として,条件を比較する実験(介護研究 条件を比較する)やアンケート調査(介護研究-アンケート調査の方法-),単一事例の研究方法(介護研究ーABABデザインを用いた研究ー,音楽療法の効果を検証するーマルチベースラインデザインー)などを紹介してきた。 このような方法はすべて,「行動の回数」や行動が起こったか起こらなかったか「Yes / No」で表されるデータ(「01データ」)など,すべて数値化できるデータである。このようなデータを量的データという。 しかし,通常介護をしていると,このような量的データで表すことが難しいようなことが多くて,むしろそういうことをテーマに研究したいという人も多いかもしれない。ここではそのような量的データでは扱うことができない質的データを扱う研究について紹介する。 介護の仕事を続ける理由 「リサさん,ちょっといいかな。」 リサさんが仕事を終えて帰る支