小泉純一郎元首相だけでなく、菅直人元首相や生活の党の小沢一郎代表らが東京都知事選での支援を表明し、細川護(もり)煕(ひろ)元首相が俄(が)然(ぜん)、時の人となっている。これで細川内閣で官房副長官を務めた鳩山由紀夫元首相も参戦したら、民主党のトロイカ3人組の復活・そろい踏みとなり、さぞやある種の見物となろう。 ただ、筆者にとっては肝心の細川氏の印象は薄い。細川政権当時、社会部に所属していて政治取材とは縁遠かったこともあり、どんな実績があるかと考えてもすぐには思い浮かばない。 はっきり記憶しているのは、細川氏が平成5年8月の就任後初の記者会見で、先の大戦についてこう明言したことだけだ。 「私自身は侵略戦争で、間違った戦争だと認識している」 それまでの首相も「中国に対しては、侵略の事実もあった」(中曽根康弘元首相)、「侵略の事実は否定できない」(竹下登元首相)などと侵略性を認める発言はしていた