旧日本軍慰安婦問題を扱った『帝国の慰安婦』の著者・朴裕河(パク・ユハ)世宗(セジョン)大教授に対して一昨日、名誉毀損に対する刑事裁判1審で無罪が言い渡された。検察が「(朴教授が)歴史的事実を歪曲した」として懲役3年を求刑したが、裁判所は「これは表現の自由と価値判断の問題であり、市民と専門家が相互検証して論駁する事案であって、裁判所が刑事処罰することではない」と判決した。また「学問的表現の自由は正しいことだけでなく誤りも保護しなければいけない」と付け加えた。我々はこの判決が国内で近来あまり見られない理性的な判決だと考える。 最初から学問的著述を司法審判の対象としたことから適切でなかった。争点となったのは「自発的慰安婦」「売春」「同志的関係」などの一部の表現と「旧日本軍による強制動員はなかった」などの内容だ。しかし全体的にはむしろ慰安婦が帝国主義、国家主義に動員された被害者という内容が中心だ。