実家の処分は親子で考えるべき問題だが、子供が相続してから売却するのと、生前に親が売却するのではどちらが得なのか。税理士法人チェスター代表の福留正明氏はこう言う。 「都市部では一般的に不動産の評価額として算出されるときに加えられる路線価は、実際の地価より低めなので、生前に売ってお金にするより、不動産のままで相続した方が相続税が低くなる傾向がある。 しかし、地方だと評価額より路線価の方が高い傾向があるので、生前に売って現金にした方が税金が低くなります」 売却する場合は売ったときにかかる「譲渡所得税」がポイントとなる。 不動産売却で生じた所得を譲渡所得といい、「譲渡価額-取得価額」で算出される。この譲渡所得に対してかかるのが譲渡所得税で、売却で儲かったのなら課税されるが、赤字なら非課税になる。税率はその不動産の保有年数が5年以下なら39%、5年超なら20%だ。 「この譲渡所得税では、自分が住んで