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ブックマーク / econ101.jp (10)

  • ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)

    ソーシャルメディア利用と精神衛生の悪化の相関を見出してる研究は山ほどある.でも,de Mello, Cheung, & Inzlicht によるこの研究こそが,ぼくにとっては真打ち登場って感じだ: 世間の論議では,よく,Twitter(現 X)がユーザーと社会に有害な影響を引き起こすと言われている.稿では,合衆国の Twitter ユーザーたちの代表的標から252人の参加者を得て調査を行うことで,この研究課題に取り組む.我々は,一日5回の質問を7日間にわたって継続した(6,218回の観察).調査結果から,Twitter 利用が幸福度の悪化および政治的二極化・怒り・帰属感覚の増加に関連していることが明らかになった.効果量は,社交的なやりとりが幸福度にもたらすものに近い.こうした影響は,人口統計上の特徴〔年齢や居住地域や就業状況など〕や性格特性を考慮しても一貫していた.データから推測される

    ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)
    hkanemat
    hkanemat 2024/03/14
    知ってた
  • ノア・スミス「気候変動をよく理解したいならグラフをいろいろ見てみることだ。解決するのに脱成長なんか必要ないよ」(2024年2月13日)

    気候変動に取り組むうえでの大きな困難の一つは、世の中に悪い情報源が蔓延していて、悪質な情報もばらまかれていることだ。左派の気候変動活動家たち(気候変動問題について何かしようと自身の時間と労力を費やす傾向が最も強い人たち)は、「100社の企業が世界の排出量の70%を引き起こしている」とか「10%の富裕層が排出量の半分を占めている」といった馬鹿げた主張をする疑似左派的な情報を入手してしまいがちだ。それから右派。彼らは、以前だと気候変動を否定することにやっきだったけど、最近になってグリーンエネルギーへの巨大な不信感(金融関係者を除けば、グリーンエネルギーは「恐怖、不確実性、疑わしい」)を煽り立てている。こうしたとりまく事象から、クタクタになってしまうんだ。結果、多くの人たちが、気候変動への議論を避けがちになってるんだと思う。 こうした状況には、当にイライラしてしまう。世の中には、当にたくさん

    ノア・スミス「気候変動をよく理解したいならグラフをいろいろ見てみることだ。解決するのに脱成長なんか必要ないよ」(2024年2月13日)
  • ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)

    通説では,1990年にかの不動産バブルがはじけてから日は「失われた○十年」に苦しんできたという話になっている.実のところ,一人あたり GDP を見ると,他の豊かな国々にくらべて日の実績が見劣りしはじめた起点は1990年ではなく1997年に思える.97年といえば,アジア金融危機のあった頃だ. この「失われた○十年」論に対して典型的に向けられる反論では,こう語られる――日が停滞しているように見えるのは,大半が人口の高齢化によるものであって,実際の生産性で見ると日は2000年頃から問題なくやっている.新しく出た Fernandez-Villaverde, Ventura, & Yao の論文は,こう主張している: 多くの先進諸国では,この数十年で,高齢化にともなって,一人あたり GDP成長と労働年齢の成人一人あたり GDP 成長のちがいは大きくなってきている.日のように一人あたり GD

    ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)
  • ノア・スミス「3度目の魔法――歴史・科学・人工知能」(2023年1月1日)

    歴史・科学・AIについて思い巡らせてみると 今回の記事は,8年前に書いた記事を書き直したものだ.大きなテーマで,当時はまだ考えがまとまってなかった.書き上がった文章に,我ながらひどく不満だったけれど,ほんのいくつかながらも面白い考えの萌芽なら含まれていると思っていた.そこで,いまあらためて再挑戦することにした.今回も,きっとうまくいかないと思う.それでも,挑戦してみてなにか面白い考えがまたひとつでてきてくれたらいいなと思ってる. 人類の生活水準は,他の動物たちにくらべてはるかに上等だ.その差はどこから来たんだろう.多くの人は,こんな風に答える―― 「知能がずっと高いことに理由があるんだよ」 「人間の方が言語によるコミュニケーション能力が高いおかげだ」 そういう長所が根底にあることの重要さを過小評価することなく,ぼくとしてはこんな考えを提案したい.「ぼくらの物質的な成功は,その大半が2つの大

    ノア・スミス「3度目の魔法――歴史・科学・人工知能」(2023年1月1日)
    hkanemat
    hkanemat 2023/09/04
    途中までしか読んでない状態でのメモ:人間様はpredictabilityが欲しいんだと思っている(天気予報みたいな)
  • ノア・スミス「うん,もちろん TikTok は禁止すべきだよ」(2023年3月20日)

    武器に転用された相互依存を減らす トランプが試みて失敗したことを,いまバイデンと議会が試みている:中国企業が所有している動画アプリ TikTok の強制的な禁止だ.親会社の ByteDance が同アプリをアメリカ企業に売却しないかぎり,アメリカ国内での運営を強制的に停止しようと,バイデンたちは試みている.これには理由が2つある.そして,そのどちらも,「アメリカの子供たちの注意力が下がるのを防ぎましょう」とか「アメリカ企業を競争から救いましょう」といった話と関係がない. TikTok禁止に動いている理由は次の点にある: TikTokアメリカ人ユーザーたちに関するデータを中国共産党に送信していて, しかもTikTok はおそらく中国寄りの検閲を受けており,アメリカ人ユーザーたちが中国共産党のさまざまな目標を支持するように誘導しようと試みている. ごく簡潔に,それぞれの理由について話そう.

    ノア・スミス「うん,もちろん TikTok は禁止すべきだよ」(2023年3月20日)
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    hkanemat 2023/09/01
  • ノア・スミス「やっぱりもしかしてスマホがわるいのかも」(2023年3月2日)

    By Matthew Yohe, CC BY-SA 3.0 十代の子たちの不幸を説明するもっとも有望な要因 「テレビなんてぶち壊せ / 新聞なんて投げ捨てろ / 田舎に行こう / 家を建てよう」――ジョン・プライン アメリカで広まっている十代の不幸について,興味を引く議論が続いている.発端は,疾病対策予防センター (CDC) の調査報告だ.これによると,アメリカの高校生たちのあいだで,哀しみや無力感が増えてきている.とくに女の子で顕著だ.たんに,聞き取り調査に対してみんながこれまでとちがう回答をしているあだけじゃない――十代の自殺者も増えているし,不安やの症状も増えている.2012年~2013年ごろから,事態が悪化しはじめている. Source: Twenge (2020) 考えうる理由のひとつは,「2011年よりも世の中がずっとひどくなってしまったから」というものだ.テイラー・ローレン

    ノア・スミス「やっぱりもしかしてスマホがわるいのかも」(2023年3月2日)
  • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

    [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日について何か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

    ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
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    hkanemat 2022/05/24
  • ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)

    [Noah Smith, “People are realizing that degrowth is bad,” Noahpinion, September 5, 2021] 脱成長論者が提唱してる狂った構想は,地球を救う物の対策からぼくらの気をそらしてしまう幻想だ. 「脱成長」を唱える人たちがいる――地球を救うために経済成長を停止する必要があるのだと,彼らは言う.今回は,これがすごくダメなアイディアである理由を解説する長文記事を書くつもりでいた.ところが,ぼくが書くまでもなく,すでにそういう文章を書いてる人たちやポッドキャストで語ってる人たちが他にいる.たとえば,ブランコ・ミラノビッチ,ケルゼイ・パイパー,エズラ・クラインといった人たちだ.そこで,かわりに今回は各種の脱成長論をカタログにまとめて,その要点をとらえることにしよう. ただ,その前にまずは,標準的な主張を見ておこう.そうす

    ノア・スミス「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」(2021年9月5日)
  • ジョセフ・ヒース「保守主義者へのアファーマティブ・アクション?」(2017年 11月9日) — 経済学101

    Joseph Heath, “Affirmative action for conservative academics?,  In Due Course, November 9, 2017. 2016年のエモリー大学にて、キャンパス内の諸々の歩道にチョークで書かれたトランプ支持派のスローガンを目にした一部の学生たちはとてもひどくトラウマを抱いてしまったために、それらのスローガンを「ヘイトスピーチ」の一種だとして調査するよう大学当局に要求した。大学全体がセーフ・スペースであるべきだという発想は、米国の2大政党の両方に対するいかなる支持の表明からも学生たちが隔離されるという事態を招く可能性を含んでおり、意見を自由に交換する場所としての大学という理念に対立するものであると多くの人から見なされた。同時に、自分たちの中にトランプ支持者が存在しているという事実がエモリー大学の学生たちをあれ程までに警

    ジョセフ・ヒース「保守主義者へのアファーマティブ・アクション?」(2017年 11月9日) — 経済学101
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    hkanemat 2018/01/25
  • ポール・クルーグマン「ビットコインが提起する現実世界の問題」

    Paul Krugman, “A Virtual Currency Raises Real-World Questions,” Krugman & Co., January 9, 2014. ビットコインが提起する現実世界の問題 by ポール・クルーグマン Nancy Palmieri/The New York Times Syndicate 実証経済学(実際の物事の仕組み)と規範経済学(物事のあるべき姿)の区別は,いつだって大事で,いつだって難しい. 実際,これまでぼくが書いてきたマクロ経済のいろんな問題では,すごく大勢の経済学者たちが,その区別をしっかりできないでいる.彼らは政治的な理由からでしゃばりな政府を嫌っていて,そこから,財政刺激がうまくいかない理由だとか,金融刺激が破滅的な結果をもたらすだろうといったことについて,ほんとにひどい論証を展開するにいたっている. でも,ここではマ

    ポール・クルーグマン「ビットコインが提起する現実世界の問題」
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