以前、音楽業界の偉いっぽい人(名刺に乗ってる肩書が三行だったからたぶん偉い)に 「石くんには会ってみたい人っている?」 と尋ねられたことがある。その偉いっぽい人は、憧れの海外アーティストと仕事で会う機会を得た時「この仕事をやっていて本当に良かった」と、思ったそうだ。そういう話の流れで尋ねられた。 GRAPEVINEに会ってみたいです、と答えたら「え、彼らなんかすぐ会えるよ。そういうのじゃなくて」と言われた。 大したことじゃないし、絶対悪気なんかないんだろうけど、理屈じゃなくそれがとってもむかっ腹にきてその時しばらく子供みたく黙ってしまった。尺度がレア度なら、奈良の山奥で一生ツチノコ探してればいいじゃないか。 誰かに強く憧れる人って、僕には何だか小さい人に見える。結局そいつのファンでしかないというか。少なくともあのとき僕は「仕事への感動、その程度かよ」と思ったし、なんだか底値を見てしまったよ