2014年10月01日21:24 カテゴリ経済 黒田総裁の知らないグローバル資本主義 きのうの言論アリーナは、元日銀理事の早川英男氏と、おなじみ小幡績氏だったが、一致したのは「日本企業のグローバリゼーションは予想以上に進んでいた」ということだ。 初等的な(リフレ派の信じている)マクロ経済学では、円が安くなると輸出価格が下がって景気がよくなるはずだが、企業がグローバル化して海外生産が進むと、そうは行かない。ただ円安が定着すると、海外に移転した拠点が国内に戻ってくるだろう。いま貿易赤字が増えているのは一時的な現象だ――と黒田総裁はいっている。 残念ながら、そうは行かない。たとえばパナソニックの海外生産比率は55%だが、海外で生産した製品はほとんどそのまま海外へ輸出されるので、もともと日本を通っていないため、ドル/円は影響しない。また国内で売り上げの出ている45%も、海外で生産して最終工程だけ日