出先機関シリーズは前回で終わり,今回からより高位の職位につく官僚の人々との「公開討議」。第一回目は幼保一元化,福祉施設の最低基準,生活保護に関して厚生労働省・文部科学省から局長・審議官クラスが出てきて議論ということで。しかし駒崎さんの本を紹介した直後にこれを見ると正直何というか凹む。「何かをやってみる」ことが須らく好ましいとは思わないけれど,現行制度に問題があることを自らで認めていたとしても頑なに「変えるべきではない」とするのは一体何なんだろうか。 まず幼保一元化問題と「保育に欠ける」という概念の再検討という問題から。ここでは幼保一元化の話は余りクローズアップされず,「保育に欠ける」の話が中心となっていたかなと。この問題について委員側の指摘は,大体次のようなところ。 制度の創設から社会経済環境が変わり,行政が利用者の優先順位などを判断してサービスを供給する措置制度が現状に対応できなくなって