深刻な児童虐待が後を絶たないことを受け、厚生労働省は10月1日から、24時間態勢の共通ダイヤル(0570・064・000)の運用を始める。全国201カ所の児童相談所のうち180カ所につながる。各地の児相の番号が十分知られていないことから、緊急度の高いケースに速やかに対応する目的。 相談者が共通ダイヤルに電話すると、管轄の児相に転送される。PHSや一部のIP電話からはつながらない。鳥取、広島、大分県などの15カ所は、通信回線の接続事情で利用できない。静岡県などの6カ所は10月中に利用できるようになる。 08年度に全国の児相が対応した児童虐待は4万2662件。全国児童相談所長会によると、08年4~6月の8108件のうち、生命の危険があったり発達に影響するなどの深刻な被害は597件に上った。