「で、おいしいの?」 「まさか売れるとは」 「趣味です」 東京・銀座の回転ずし店で、珍しい深海魚の干物が販売されている。ひょろ長いミイラのようで、長さは約2メートル、値段はなんと30万円。その魚は?お味は?そして、買い手は現れるのか――。 「で、おいしいの?」 ホタルイカやシロエビなど、富山湾の海の幸が目玉の「廻転とやま鮨銀座」。食事を終え会計に向かうと、レジ横に不気味な骨ばった物体がぶら下がっていて、思わずのけぞった。 何だこりゃ…。 「珍しいでしょ、一緒にスマホで記念撮影してあげましょうか」と、店員さんはいたずらっぽい笑みを浮かべた。 正体は、リュウグウノツカイの干物。 水深200メートル以上の深海にすんでいるが、詳しい生態はわかっていない「幻の魚」だ。 店を運営する会社の社長が一昨年、富山県内で販売されているのを見て一目ぼれし、店の名物にしようと購入したという。 東京までは運べないと