これは前回のROVOのインタビューでも書いたことだが、ROVOのこれまでの歩みは野外フェスの隆盛とシンクロし、ダンスミュージックを演奏するバンドが市民権を獲得していく流れとも見事に合致していた。しかし、00年代のダンスミュージックを演奏するバンドにとって、楽曲をクラブ仕様にしたリミックスがもはやセットであるのに対し、意外にもROVOはこれまで一度もリミックスを発表したことがない。これには、はっきりとした理由があり、昨年リリースの傑作『RAVO』を再構築した新作『RAVO DUB』の「DUB」というワードに、その理由がはっきりと反映されているのだ。今年はZAZEN BOYSと七尾旅人を迎えて開催される、恒例の『MDT Festival 2011』の開催を控えたROVOから、今回は勝井祐二と共に、シンセサイザーの演奏から、ミックス・マスタリングまでを手がける益子樹を迎え、スタジオワークに対する