お笑い芸人で、俳優の今野浩喜(45)が、唯一無二のキャリアを刻んでいる。1998年にお笑い芸人としてデビューし、2010年には、お笑いコンビ「キングオブコメディ」として「キングオブコント」で優勝。その後コンビ解散を経て、俳優業のオファーが増加。「下町ロケット」や「らんまん」など話題作への出演が途切れない名優の素顔に迫った。(田中 雄己) 少し大きめのキャスケットとサングラス。視線を下げると、半ズボンにサンダル。飾らない姿で現れた今野は、何度か首をかしげた。「うーん、覚えがないというか」。活躍した記憶もないし、取材される意味が分からないという。「何でだろう、何でですか?」。もう一度深く首をかしげた。 自覚はなくとも、「下町ロケット」に「テセウスの船」(ともにTBS系)。NHK大河ドラマ「真田丸」、連続ドラマ小説「エール」「らんまん」。そして、作品の合間には「そこに、愛はあるんか」のセリフで、