国境を越えて広がる知的財産権に対する意識の高まり。多くのグローバル企業が特許や商標権などの侵害を巡って国際紛争を繰り広げている。そんな中、一部の腕時計ファンから世界的注目を集めた一大国際紛争が昨年決着した。「フランク・ミュラーvsフランク三浦紛争」だ。 時計の企画開発などを手掛けるディンクス(大阪市)の下部良貴社長がフランク三浦の開発を思い立ったのは2011年頃。あくまで「パロディ商品」と位置付け、価格はフランク・ミュラーの100分の1以下に設定。「時計の歴史を200年早めた時計職人ブレゲの再来」と言われるミュラー氏に対し、「グレコローマンスタイル400戦無敗の謎の天才時計技師・フランク三浦氏が立ち上げたブランド」などと主張して市場投入に踏み切った。 しかし、「こそばかして、笑い飛ばしてもらうつもりだった」大阪流の笑いは、世界を席巻する超一流ブランドには通用せず、相手側は反発。商標登録を巡
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