「何かがおかしい……」 何かがおかしいんだ。具体的にどこっていうとウ~ンって感じなんだけど、この曲はなんだか……何かが、何かがおかしい……。なんていうかこう、”ちゃんとしてない”。 ……珠ちゃんから教わったやり方で、なんだかんだで3曲を仕上げた私。それだけを見ると半端じゃない成長ぶりだし、自分でもちょっとビックリするけど、4曲目に差し掛かった私は自分の曲に違和感を覚え始めていた。 「私の曲、たぶん変だこれ……」 さっきから漠然としてるこの悩み。悩みの正体も曖昧なんだけど……でも、そうとしか言いようがない……。 *~*~*~*~*~*~* 「お、これはもしかして、採点ミスだな?」 「え? あ、ホントだ」 授業終わり、お昼休みでお弁当を食べようと机をくっつけた珠ちゃんは、なんだかいぶかしげにさっき配られた歴史の小テストの答案用紙を見ている。ちなみに私は78点で、珠ちゃんは82点。 「言ったら点